立ち会い火葬と教育

沖縄@Rocky

2006年07月27日 01:23


今日、子ども達5人を含め約10人近く、お客さんの自宅で立ち会い火葬をしました。

火葬したのは、黒のミニチュアダックス。

5年ほど前、梅雨の土砂降りのなかを、子どもの後を追いかけて来たらしい。

警察にも、ショップにも飼い主を探してもらったらしいけど、結局みつからず飼うかことになったらしい。

「ちゃんと首輪をつけていたのに、見つからないっていうことは捨ていぬだったかもしれませんね。」

とこのお客さんは悲しそうに言っていました。

うちに、来て本当にこの子は幸せだったのかなぁ・・。

この方からは午前中に連絡があり、葬儀の方法は子どもと相談するということでした。

子ども達と相談した結果、立ち会い火葬を希望され、夜から自宅でセレモニーを行いました。

「私がまいっていた時、この子が側にいてくれたのよ」、「息子が何度か事故にあいそうになる前に必ず、この子が何かしら行動がおかしくなっていた。だから、息子を守るために、うちに来たのかもしれないね」と、お客さんは言っていました。

子ども達は火葬をするか、庭に埋葬するか、2つの意見に分かれたそうです。

皆で話し合った結果、最後までみんなで見送りたいという意向で立ち会い火葬に決めたそうです。

子ども達は、1人づつ、祭壇でお線香をあげ、手を合わせ、顔をみながら、一言づつ声をかけていました。

皆が書いた、このダックスへのお手紙も一緒に火葬し、子ども達全員でお骨拾いをしました。

子ども達に死という事実を見せることに反対する大人たちもいますが、僕は「死」という事実を子ども達に隠さずに、大人はちゃんと見せ、伝えていくべきだと思います。

生きているものは、必ず「死」を迎えます。

それが終わりなのか、始まりなのかは人それぞれ考え方があると思いますが、一緒にすごした時間や思いでは事実です。

感謝する気持ちをこの葬儀で子ども達に伝えることは大事だと思い、子ども達に僕は、この感謝の気持ちの大切さを語りました。

夏休みの初めの悲しい出来事ではありますが、この子達が大人になっていく上で、今日の貴重な体験は必ず、何か良い結果を結ぶと思います。

名付け親の息子さんは、お骨を抱えたまま、涙をかくすように泣いていました。

恐らく、まだ小学校6年生か中学校1年ぐらいだと思います。

このお骨をお家の中で供えるか、庭に散骨するかは、また家族会議で決めるそうです。

子ども達の意志を大事にしていたお母さんは、とてもステキで素晴らし方だと思います。

ますます、自分がやっている仕事の重みを感じました。